見た!
見てしまった!
あまりの瞬間に、絶句した。
これは、そんな話。
その日はその日も、会社の近くの店で少したしなめた。
鳥料理を上品に食べさせる店だ。お酒(日本酒)も、実に美味しい。
そう、和食を丁寧に出す店で、会社の人はあまり見かけない。
つくねとささみを初めにオーダーすると、
先に"ささみ"、そして"つくね"と流れるように出てくる。
この絶妙なリズムが良い。
どこか、落ち着いた雰囲気の店で、店員の「愛澤ゆうこ」(仮名)さんが光る。
物腰の柔らかさと、優しい語り口調が魅力で、つい惹き込まれるんだなぁ。
そして、気付くと沢山注文しているという流れ。
そして、食べ過ぎる・呑み過ぎる・払い過ぎるという流れでもある(笑)
この店の紹介は、後日に任すとして、
気持ち良く呑んだ後の帰路、ほろ酔い気分で電車に揺られた。
この続き読む?
僕の家に
行くのには帰るのには、渋谷駅で乗換える。
さすがに平日の終電近くだ。
この路線は、終電に近付くにつれ、混雑が増す。
渋谷を出て、一つ目の駅で、立っていた前の席がふたつ空いた。
これはかなりな奇跡。
勿論、何の躊躇もなく座る。
酔っ払っていると、「座ると乗り過ごす」の法則がある。
これには、随分高い勉強代を払っている。
一体、諭吉が何枚飛んで行ったことか。。。
その混雑の車中も、少しずつ空き始めた頃。
斜め前。
吊革に掴まって、楽しそうに話をする女の人2人。
んーーーーーーーーーッ? 年齢は20代後半の、いかにもOL。
終電だが、呑みまくっている感じはない(女の子は呑みまくらんか…)
その2人の内の一人。(仮に「キョウコ」さんということにしようか)
ドシンッ!
白いトップス、紺のパンツ、ショートカットのキョウコさんが、突然膝から落ちた。
と、驚くが早いか-------
バンッ!! (゚д゚)
と、真後ろにそのまま倒れた。
完全に気を失っているように、
ただの『物体』として、真後ろ、後頭部から落ちて、床に直撃した。
受身も取らない。
それどころか、倒れたまま数秒動かない。
隣の女の人は、「キョウコ!」を連呼して、抱き起こす。
かなりな緊迫が車内に走る。
思わず、キョウコの前の席の男性が、席を譲る。
自分と座ったというより、崩れ落ちるようにキョウコは座った。
何が自分に起こったか分らない「キョトン」顔で座るキョウコ。
焦点は、合っている。
顔の色も多少の赤みあり。手足も動いている様子。
席にもシッカリ座っていて、自律神経も戻っているように見える。
友人から話しかけられ、少しずつだが言葉を返しているようなキョウコ。
でも、あの落ち方は尋常ではなかった。
真後ろ、後頭部から落ちて、床に直撃したのだ。
人間の肉体は、単なる「物」であると恩師に教わった事がある。
この「物」に、意志を吹き込むことで、「物」が肉体になり、動く。
でも、何かのハズミで、この意志が消えると、「物」に早代わりしてしまう。
その瞬間を見てしまった。
キョウコが落ちて、死んだ瞬間と、生き返った瞬間を見たようで、
瞼に焼きついた。
あまりに衝撃的過ぎて、身体が凍るどころか、人生を考えさせられた。
この衝撃なSceneに直面し、僕はキョウコの無事を祈らずには居られない。
かなり深刻な事態になっていないと良いけど、
キョウコが一日も早く病院で検診受ける事を勧めたい。
夏の体調管理と友人は大事ですよ。。。。って、話でした。